「人質2人とも助けて」 心痛める在日ヨルダン人

 死刑囚と後藤健二さん(47)を交換しなければ、ヨルダン人パイロットを殺害する――。良好な日本とヨルダンの関係をあざ笑うような「イスラム国」の要求に、在日ヨルダン人や支援者たちは心を痛め、行く末を見守る。

 「後藤さんもパイロットも助けて欲しい」。30年前にヨルダンから来日し、日本国籍を取得した翻訳会社社長、嵩(カセム)フィラースさん(51)はこう話す。

 24日夜、「イスラム国」は後藤さんと引き換えにヨルダンに収監されているサジダ・リシャウィ死刑囚の釈放を求めてきたとき、嵩さんは「ヨルダンは、難しい立場に置かれた」と感じた。昨年12月に人質となったヨルダン人パイロットの存在があったからだ。国内では米国主導の軍事行動への反対論も根強く、「日本人だけ助けるのか」と政府へのデモが目立つようになったという。

AION RMT